沢山応募頂きありがとうございました。
3つのハートカクテルの作品のうち
「KenとMarryのラブソング」のアフターストーリーのご応募が多く、
次に「ジンジャー・クッキー・レディ」そして「ごく限られた地方に降った雪」でした。
皆さまいかがでしたか?
ボクが絵にしたい、コミックにしたい作品も多数ありましたよ。
今はボクは30年ぶりのハートカクテルを描き始めています。
大いにインスパイアされました。
改めて感謝致します!!!
お約束の賞品、記念品は準備出来次第お送りします。
お楽しみに!
2025 5/7 わたせせいぞう
当選したアフターストーリーをご紹介します。
せいぞう賞は3名様の予定でしたが、どうしても選びきれず4名様となりました。
当選発表

【アフターストーリー】
あれからカノジョとの関係は曖昧なままだ。こんな日にもKenとMarryは仲良くやっているのだろう、と雨の中見に行くと、黄色い傘のカノジョが二人を見つめて立っていた。
ボクは挨拶もそこそこに、訊かれてもいないKenとMarryの経緯を話した。
「二人は恋人同士に見えないわ」
「そうかな」
「こうでなくちゃ」
そう言ってカノジョは傘を閉じると、足元の小石を手に取り、KenとMarryの間にぎこちないハートマークを描き足した。
そして満足そうに振り返ると、「私達みたい」と言ってボクの頬にキスをした。
どこからか聴こえる“Over the Rainbow”のメロディに包まれ、この上ない幸福感とともにカノジョを抱き締めた。
気付けば雨は上がり、晴れ間が見えてきたけれど、今はこのまま二人で傘の下にいよう。この街よりひと足先に虹が架かった世界のKenとMarryに見守られながら。
【ボクの感想】
「今はこのまま二人で傘の下にいよう。」がいいネ。
“NO RAIN NO RAINBOW”
あの壁の傘の2人に虹がプレゼント。
やがて2人の上にも更に大きな虹がプレゼント。
Double RainbowのHappy End.
【アフターストーリー】
君が田舎に帰ってから1年が経った。偶然出逢った彼女とLINEを交換し始まった遠距離恋愛。
田舎のご両親の介護で帰ったが1年振りに逢える!何故かって?今日は僕のバンドのメジャーデビュー日。彼女は本当に僕にとって正に女神様。デビュー迄逢えない条件。逢いたいが、折角のチャンスと尽力してくれた好意に報いたいので悩んだ末にお願いした。
紹介してくれたメインギターのリーダーは女性でボーカルもこなす。自分のギター技術を全て僕に伝授し、他のメンバーもド初心者の僕を励まし、指導してくれた。彼女に逢いたい一心でバンドを支えて来た努力と技術を認められたのだ。
お父様の具合が良くないらしい。間無く開演。彼女へ送ったチケット席にはまだ居ない。諦めかけた僕のスマホに通知が届く。
やった!僕の女神が降臨する!!!明日はケンとメリーに会いに行こう。勿論、彼女と一緒に(バンドメンバーが追加されたケンとメリーの図)
【ボクの感想】
壁面に2人だけのKenとMarryに
バンド仲間が加わってにぎやかに
その前を通ると
いつも音楽が聞こえてきそう
【アフターストーリー】
あんなにお互い相性も良かった彼女だったのに。
あの日以来、あっという間の3年間。彼女とはあれ以来、会うことが出来なかった。
思い出すといつでもセピア色になるということは、たった3年前でも、遠い過去の穏やかな思い出ということで理解している。
今年のクリスマスは、元彼女にジンジャービスケット似合う紅茶を思わず送ってしまった。手紙を添えて。
残ったジンジャークッキーを見るたび、終わった恋にはできなかった。何故、別れてしまったのか、後悔した3年だった。
送ってしまったとこに後悔したこともあり、思わず占い師のところに伺うと、今でも心はつながっているという。
紅茶のプレゼントを贈った後、クリスマス当日、彼女からも、手作りの新しいジンジャークッキーが届いた!
思いが募るのは彼女も同じだったらしい。今夜のクリスマスは2人で。今度こそ幸せになろう。
【ボクの感想】
手元に残ったくだけた彼のジンジャークッキー
捨てられなかったんだネ。
今年は楽しいクリスマスが想像出来てHappy End!
【アフターストーリー】
潮風を切り裂くように、(ケンとメリーの)スカイラインが海沿いの道を走る。助手席にはギター。ボクはカノジョの町へ向かっていた。
両親の勧めで、カノジョは都会を離れ田舎に戻ったと聞いた。夢を追うボクとは違い、地元での安定を望まれたのだろう。
「いつも晴れ」カノジョがそう言っていた町は、今日も青空が広がり、波が光を弾いている。
駅前に車を停めると、風に揺れるスカートの裾が目に入った。
「久しぶり」光を透かした髪がふわりと舞う。
ボクが降りると、カノジョの視線が助手席のギターに止まる。
「それ、あの時の?」「そう。迎えに来たよ」
ボクが差し出した手を、カノジョは迷わず取った。
海沿いのカフェテラス。ラジオからは彼の歌が流れる。
青い海がどこまでも広がり、風に舞う紙飛行機がふたりの未来を運んでいく。
海風に包まれたテラスでふたりの時間が今そっと動き出した。(カラフルサマータイム)
【ボクの感想】
これからのKenとMarryの未来進行形の
ストーリーが楽しみなエンディング
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