なつのの京

「なつのの京」なつのへの想い。

「なつのの京」
なつのへの想い。

女性を主人公にした漫画は
菜 以来だ。
菜では夫耕平との生活を軸に家族を描いていった。
テーマは「夫婦になっても恋愛」
ボクはあの時、耕平になってボクが作り出した菜に恋していたようだ。

時を経て
今回のなつのの話は、
京都祇園が舞台。 
お茶屋に生まれたなつのが、花街を嫌い、お茶屋の女将の母里美に反発して
18の時、祇園町を飛び出してイタリアのクレモナに渡った。
バイオリン制作学校に入学、バイオリン制作者を目指していたところ、突然母の不慮の死で帰国。
残された祖母幸と共に茶屋の女将(おかあさん)になっていく話だ。
実はなつのは母子家庭、父親を知らない。母は父を明かさずに亡くなったのである。
なつのの父親探しがはじまった。

今回作者のボクはなつの父か、、
父は祇園町にはいない。
日本にもいないかもしれない。
どこの空の下にいるのだろうか、、
でもどんなに遠くにいても、
なつのへの想いは、
片時も忘れないのである。 
そんな思いで毎回描いている。

わたせせいぞう

なつのの京